ほんとうにあった怖い話第二十八夜/2014年

監督・脚本・編集:菊池正和
音楽:弥栄裕樹
出演:豊泉志織、近藤ゆき、浅香うらら
尺:58分
製作:日本スカイウェイ、パル企画
発売・販売元:ブロードウェイ
2014年5月2日セル&レンタル開始

イントロダクション

大ヒットシリーズ!iPhone iPadアプリで1位を獲得した、伝説の心霊オムニバスホラー!!
すべてが実話!すべてが本物!身の毛もよだつ戦慄の恐怖映像3エピソード収録!一般投稿により寄せられた数々の恐怖実話の中から、厳選した逸話を順次再現ドラマ化するシリーズ第二十八夜!!

第一話 捨て子
これは私が高校生のときの話です。その当時、私が住んでいた家からは学校へ行く途中、線路の下をくぐるトンネルがありました。ある日、学校の帰りにトンネルの真ん中に口が開いたカバンがポツンと置かれていたのです。何気なくカバンの隙間から中を覗くと、血まみれの赤ん坊の顔がこちらを見ていたのです。それから数日後のことでした。トンネルの中に、その女性はいました。彼女はどこか虚ろで、私は薄気味悪さを感じました。彼女は「ねぇ、私の赤ちゃん知らない…私の赤ちゃん知らない…」と何度も壁に向かって呟いていたのです。私はあの赤ちゃんの母親なのかもしれない、そう思いました。トンネルを出ると私はすぐに、赤ちゃんを発見した際に担当してくれた警察の人に連絡をいれたのです…。
第二話 トイレの落書き
それは些細なイタズラだったのです。携帯の充電が切れてしまい親に連絡が出来ないからと私は嘘をつき、友達の成美から携帯を借りたのでした。「レズ友募集中」のトイレの落書きを見た私は、成美の携帯を使ってその番号にかけてみたのです。その番号からは、ただ水の音が鳴り続けるばかりでした。しかし、突然、女の笑い声が聞こえてきたのです。怖くなった私は携帯を切りトイレからでました。すると先程までいた成美の姿が消えていたのです。しばらく成美を待っていたのですが、彼女が戻ってくることはありませんでした。結局、成美は家にも帰って来なかったらしく、私は成美がいなくなったことの状況を彼女の父親に説明し携帯を返却したのでした。そして成美の失踪届けが出されたのです…。

第三話 母の声
これはまだ私が中学生だった頃です。当時の私は学校にも行かず自分の部屋からも出ない、引きこもりの生活を送っていました。運動も勉強も得意ではなかった私は、何に対しても自信がなく目にするもの全てを拒絶するようになっていたのです。私の両親は離婚しており私は母と二人で暮らしていました。私が住んでいた田舎ではまだ片親であるということは珍しく、私は学校で自分がイジメられている理由を片親という、家庭環境のせいだと思いたかったのかもしれません。当時の私は、自分の中に溜まり続けていく行き場のない不満や怒りを、母一人にぶつけることしか出来ませんでした。そんなある日のことでした。母の声に苛立った私は、「お母さんなんて死んじゃえばいいんだよ!」と思わず怒鳴りつけたのです。そしてその日の夜更け過ぎのことでした…。