【イントロダクション】
ジャーナリストとは何なのか?特ダネをスクープすることなのか、真実を報道することなのか…この映画は若い記者が、アイデンティティ(記者魂)を異国の地で求める、正気から狂気への旅である。
南海の楽園、豊かな自然と温暖な気候に恵まれたガデラ(架空)は争いのない国。先住民ラジャ族は平和な暮しを営んでいた。ところが突然、現政府に反旗を翻したのだ。この抵抗の背景には、日本人の元自衛官が絡んでいるという。スクープの為に現地に潜入する花形記者と情熱に燃える駆け出しの記者が“闇の奥”で見たものは…。真実はどこにあるのか。今日的なテーマを鋭く抉える問題作。
演出は「凶銃ルガ―PO8」で鮮烈なデビューを飾った実力派・渡邊武。若手記者・羽済に、映画主演作が目白押しの萩原聖人。非情なまでも自分のやり方で突き進むベテラン記者・沢田に個性派、柄本明。沢田とコンビを組むカメラマン、水野に六平直政。事件の鍵を握るラジャ族の影の指導者・BIG BOSSこと村井に石橋連司。オリジナル脚本を「静かなるドン」(NTV)なども手掛けた小野喜世仁。音楽は「SCORE」などで注目されたトルステン・ラシュが担当。
タイ奥地で長期撮影が行われた。

南海の楽園ガデラ共和国。大東テレビ報道部の記者・羽済のガデラ行きは、先輩記者・沢田の取材状況を確かめるだけの簡単なものだった。
傍若無人な沢田とコンビを組む横柄なカメラマン・水野、ガイド兼通訳の魅惑的な女性カイがチームを組んでいた。
沢田は過去に中東内紛、フィリピン政変などのスクープをものにしている。
羽済にとって沢田は憧れのジャーナリスト。沢田が追っている新たなスクープとは、ガデラ共和国の先住民ラジャ族が反旗を翻した事件。
その背後には、日本人元自衛官“BIG BOSS”と呼ばれる強烈なカリスマ性を持った謎の人物が存在しているらしい。逮捕されていたラジャ族のゲリラを騙しアジトを聞き出す沢田。羽済は沢田の取材方法に反発心を芽生えさせながらもガデラのジャングルの奥深く侵入していくクルー達。そこでラジャ族のゲリラたちによって殺害された政府軍兵士の死体に遭遇する。
まだ息のあるひとりの兵士を必死に助けようとする羽済。
しかしそれさえも冷たく撥ね除ける沢田。とうとう羽済の背中でその兵士は息絶えてしまう。沢田のやり方に我慢できず羽済はチームから離れる。
しかし結局は別々に羽済も沢田もラジャ族に捕まってしまう。ラジャ族は危害を加えない報道陣だと解ると、暴力は加えず沢田たちの取材を受ける。
しかしラジャ族の村長は頑なにBIG BOSSの存在を否定する。
ここまできて簡単に引き下がる沢田ではない。偶然、羽済が撮影したビデオの中にBIG BOSSの隠れ家を発見する。
遂にBIG BOSSこと日本人元自衛官。村井幸雄の存在を突き止める。
村井に詰める沢田だったが、綺麗事しか言わない村井。何か重大な真実を隠しているのだった。
しかし時はすでに、ガデラ政府軍がラジャ族の村に奇襲をかけて来る直前だった。真実を知ってしまった羽済たちの運命は…。